追記2019.12.5
かけ算の順序を問題視している人たちは、小学校での算数の指導方法を知らないようなので、書いておきます。
※自分がピカピカの小学一年生だった時を思い出して読んでいただけると、懐かしいと思います。
まず一年生のはじめに数の数えかたを習います。
カブトムシの足の数は何本か?を数える時は、一本の足ずつ数えます。
これでカブトムシの足の数の数え方を理解します。
このやり方では、3匹のカブトムシの足の数を数えるのに、最初は1本ずつ18回数えることになります。
これでも足の数は出せるのですが、いちいち数えるのはめんどくさいので、足し算という新しい概念を教えます。
カブトムシの足の数は6本+6本+6本と、ひとかたまりを1単位として3回足すことを教えます。
次に、かけ算という新しい概念を教えます。
カブトムシの足の数は6本をひとかたまりとして3つ分で表せることを教えます。
つまり、6本x3つ分という新しい概念です。
こういう流れでかけ算の概念を教えたのち、九九を丸暗記させます。
ここで重要なのは、一つ分の数(かけられる数)と いくつ分(かける数)がどっちがどっちかを理解させることです。
3匹のカメがいます。カメの足はそれぞれ4本です。足の数は何本ですか?という問いが出た場合、文章通りの数で書くと、
3x4 となります。
3x4は、(かけ算には交換法則があるため)数学的には正しいのですが、小学校では、一つ分の数(かけられる数)X いくつ分(かける数)と書かせることによって、ひとつ分(かけられる数)がどっちなのかを理解しているか?をチェックする必要があるため、4x3とかかせます。
逆に書いた子に対しては本人に確認することになります。
3匹のカメがいます。足の数は全部で何本?の場合、3×4と、そのまま書く子供は、いくつ分がどっちなのか?を理解してない可能性があります。
こういったケースでは個別にきちんと確認して教えます。
(確認やフォローの仕方は下記の本ブログ参照)
この時、かけられる数とかける数をきちんと理解した上で逆に書いてる場合があります。
その時は、「こんな事でバツをつけられて点数が下がるのはもったいないから、かけられる数×かける数 の順番に書いてね。
そしたら先生もいちいちチェックせずに楽だから。」と説明します。
ほとんどの子は納得してそれ以降間違いません。
なぜなら、本当にかけ算の概念を理解しているし、先生の言うことが理解できたからです。
稀に、かけられる数とかける数がどっちかを理解しているのに教師への嫌がらせでわざと逆に書く子もいます。
そういう子には再度説明するのですが、それでも教師に対する嫌がらせ行為を繰り返すようなら、内申点に協調性がない。とか、教師の言うことを聞けない子。と書かれちゃいます。
普通の親は、先生の言うことはきちんと聞きましょう。と指導していると思うので、子供は先生の意見に従います。
従えない子は、算数はできても社会性のない子、もしくは日本語の読解力のない子という認識になります。
学校は、知能の高い子も低い子も同列に対処しないといけないため、いちいち嫌がらせをする子に構ってられないのです。
そんなことよりは本当に理解できていない子に教師は注力するのです。
小学校は「数学」を学ぶところではなく、日本で生活をするうえでの基本的な知識と共用と、協調性、団体行動を学ぶところなのです。