シン・ゴジラを生物学的に検証してみた

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シン・ゴジラを生物学的に検証してみた

2017-11-12

今夜、2017年11月12日、シン・ゴジラがテレビで放映されました。
私は劇場でみて、ブルーレイディスクも買って何度も見ております。
ツイッターもシン・ゴジラの話題であふれかえっていましたね。

2016.9.9 発行 no.165のメルマガで、「シン・ゴジラを生物学的に検証してみる」っていうエントリーを書いていたので、それを加筆修正してお届けします。

ネタバレ注意です。

皆さま、シン・ゴジラ見ましたか?
まだ見てない人は、先に見てきてください!
はっきり言って損しません。
できれば4DXで見てください。
見てから読んでいただいたほうが、ネタバレにもならないし面白いと思います。
それと、結構まじめに検証しました。
たぶんあってるんじゃないかなぁ。。。

Q:シンゴジラってゴジラ知らない人が見ても楽しめますか?

今20代でゴジラとかよくわからないんですが、そんな人間が見ても面白いのでしょうか?
なんかネットでやたら絶賛されてるので見ようかなと思ってるんですが。

質問日時:2016年08月12日 20時31分
解決日時:2016年08月19日 08時55分

A:全然楽しめますよ!

私も怪獣ものなんて…と思いながら観たのですが面白くて驚きました。
現代社会に突然ゴジラという化け物が現れたら、というぱっと見滅茶苦茶な話ですが、今作ではゴジラを災害の象徴的存在として描いています。
今でいうと連想するのはやはり震災ですかね。
それがどうしても浮かぶような作りになっているので、かなり共感する部分があります。
予想もしていなかった突然の大災害にあたふたするしかない日本や、ゴジラの言葉の通じない破壊神ぶりがとても面白く、夢中になって観れます。
会議での激しい会話の応酬、ゴジラの圧倒的な圧力など、単純に映画としてとても魅力的なシーンが詰まっているので、基本的には誰でも楽しめる部分がある映画だと思います!
回答日時:2016年08月12日 21時15分

シン・ゴジラを生物学的に検証してみた

では、シン・ゴジラを生物学的に検証してみます。

ゴジラのできた理由

そもそもゴジラとは、

諸外国が海中に放棄した放射性物質を食べた生物が進化した

という大前提があります。

理論的には、海中に放棄された「液体」の放射性廃棄物は海中に拡散するので、生物には何の害も与えません。
また、固形の放射性廃棄物であれば、海水が放射線を遮蔽するので、数メートルの距離まで近づかなければこれも生物には影響を与えません。

しかしながら、高線量の放射性廃棄物を食べたら(ドラム缶などに入っている固体放射性廃棄物をどうやって食べるかは謎。)、何らかの影響が出る可能性はちょっとはあります。

で、

ゴジラの元となった生物は、放射性物質を食べて、体内に取り込んで、それがDNAに影響を与えて進化して巨大化する。

という設定を経て、ゴジラとなります。

放射線で大きくなった?

生物は細胞がたくさん集まってできています。

放射線によって細胞が壊されて、細胞の数が減り、「小さくなる」っていうのなら、普通にあり得ます。

しかしながら、細胞の数が増えたり、細胞自体が大きくなったり、骨自体が大きくなったりしない限り、大きくはなりません

例えば癌細胞のようにどんどん細胞が増えても細胞の塊になるだけで、生物の体を大きくできるように形態形成できません
また、細胞の直径が二倍になったとしても、その体積は4/3πr^3となるため、それ相応の遺伝子の発現量やエネルギーが必要になります。
なのでまあ、

実際には、放射線を浴びて小さくなることはあっても、大きくなることはかなりレア

です。
っていうか、どうやったら巨大化できるのか知りたい。。。

まあ、そこは架空の物語だと割り切って、次に行きます。。。

ゴジラ細胞は元素変換ができる

この放射性物質を取り込んだ生物は、おそらく、放射性物質の出す放射線によって非常に苦しんだと思います。

で、苦しんで苦しんで苦しんだ末に獲得した細胞が「ゴジラ細胞」です。

この細胞、なんと、「元素変換」ができるんです。
ありとあらゆる物質を、違うものに変えてしまえるんですね。
なので、放射性物質も無毒化できちゃいます

たとえば、半減期を待たずして、放射性セシウムを非放射性のバリウムにすぐに変えれちゃう。みたいな感じです。

もし、意思と直結して、あらゆる物質を自分の好きなように元素変換できるんだとしたら、もう無敵ですよね。
ミサイル飛んできても、そのミサイルの金属を肌に触れた瞬間に窒素とかに変換したら、ただの空気になるわけですし。。。

ゴジラ細胞の有効性

この「ゴジラ細胞」にいち早く目を付けたのがアメリカのエネルギー省(DOE)です。

DOEは、元素変換により放射能が無効化できる技術をゴジラ細胞から得ようと極秘裏に調査します。

もし、放射能が無力化できるんであれば、核攻撃されても全然大丈夫ですからね。。。
核の射ち合いになったとしても、自国での放射能を無効化できれば一気に優位に立てるわけですね。

で、

奥さんを放射能の被害によりなくしたと思われる牧教授が、「放射線の被害からたくさんの人を救いたい」との願いから、このDOEに所属し放射能無効化の調査に加わります。

元素変換されない微生物

そして彼は、ものすごい発見をします。
とある「微生物」が、「元素変換をされずに」ゴジラに寄生できていることを突き止めたんです。

この微生物は、ある「特殊な分子」をだし、

その分子が、ゴジラ細胞の持つ元素変換を「無効化する」

ことがわかったのです。
いわゆる、「元素変換阻害剤」を出していたわけですね。
だから、この微生物は、ゴジラに触れても元素変換されずに生きていられるってわけです。

牧教授が残した設計図

映画で牧教授が残した設計図はこの微生物の出す「元素変換阻害剤」の分子構造です。

しかし、映画では、「微生物の分子構造」と言われていましたね。
まあ、きちんと理解できてなかったのでしょう。
っていうか、微生物の出すある分子の構造だ!とか言っても、観客はすぐに理解できないと思うので、あえて微生物の分子構造といったのでしょう。
まあそれは仕方ないですね。
専門家がいなかったか、わざとわかりやすくしたんでしょう。

ゴジラの形態変化

話は戻りまして、このようにして生まれたゴジラの幼生?が、生物の進化の過程を経るように、ゴジラの最終形態へとどんどん変化していきます。
これも映画では「進化」と言われていますが、たんなる形態変化です。
進化じゃないです。
カブトムシの幼虫が成虫になる。みたいなもんです。
これは、変化であり、進化じゃないです。

ゴジラも最初は微生物みたいなものだったのかもしれません。
それが、ラブカというサメのような形態になり、蒲田に上陸した際にはウーパールーパーみたいな形態(巷では蒲田くんと呼ばれて親しまれている)に変化し、さらにトカゲのような形態に変化します。
ラブカっていうサメは、最近、TOKIOが捕獲に成功していましたね。
ツイッターでは、ラブカを海に返してあげたTOKIOに会いに東京に上陸したとかいう説が有力です。。。

海の生き物が陸上で生活できるようになるには、エラから肺へと形態を変化させたり、陸上の重力でもつぶれないように硬い骨を形成したりする必要があります。

作中ででてきた「生物学者」も、そんな急激な変化はあり得ないとの知見から、「上陸はあり得ない」と断言していましたね。

まあ、頭の固い専門家では、不測の事態、未知の出来事に対しては対応不可能ということでしょう。
きちんと事実をみて分析できる人は、上陸はあり得る
という見解を示していましたね。

ともかく、上陸してから数時間でそこまでの形態変化を見せたゴジラの体のなかでは劇的な変化が起こっていたのでしょう。
これも、元素変換可能なゴジラ細胞のおかげでしょう。

そして、爬虫類様の姿となったゴジラは、立ち止まり、手足が発達し、二足歩行するようになります
やっと本来のゴジラの姿に近づきました。
しかし、ここで活動を停止し、すぐさま海に帰っていきます。
なぜか?
おそらく、形態形成に膨大なエネルギーを費やし、熱暴走が起きたんだと思われます。

熱暴走が起きると、連鎖反応により体自体が保てなくなると感じたゴジラは、体を冷やすために一度海に帰った

という見方が妥当だと思います。

ゴジラのエネルギー

ゴジラのエネルギーは、おそらく核分裂です。
ゴジラ細胞は、元素を変換できるため、そこらへんの分子を放射性物質へと変換することによっていくらでもエネルギーを取り出せるようです。
また、そのエネルギーを貯めておくこともできるようです。

ネットで考察している人の中には、人間をエネルギーとして食べているのかも?
みたいなことを書いている人もいましたが、あのゴジラの「」では、ものを食べれない

と思います。

ちなみに、ゴジラの持つ放射性物質は「未知のもの」で、半減期が20日
線量の分布からいって、ガンマ線ではないと推測されます。
なので、放射線は遠くには飛ばないようです。

ゴジラを利用したのは?

さて、海で冷却して、再びエネルギーを蓄えたゴジラは、再び東京に向けて進軍を開始します。
なんで東京に向かうのか?については、作中では謎のままです。
たくさんの人がこれについて考察してますが、私が思うには、

アメリカが、ゴジラ細胞による放射線の無効化を検証するために日本に再び核を落としたかったから

だと思います。

ちょうど、ウラン型とプルトニウム型の原爆を試したかった。みたいなのりで。。。

だから、アメリカは牧教授にゴジラの幼生を渡し、東京湾に放つように指示したんだと思います。
牧教授は利用されていたんだと思います。

しかし、牧教授はそんなアメリカのたくらみに気付き、自分を責め、

「ゴジラ細胞の元素変換を無効化する分子」の構造を書き記したメモを残してそのまま自殺したんだと思います。

牧教授は、「放射能の害からたくさんの人を守るために研究していた」のに、核が落とされて、妻のように放射能による犠牲者がたくさん出るかもしれない状況を憂いたのでしょう。
なので、原爆の象徴である「折り鶴」と、自分自身の葛藤とか肯定を描いた宮沢賢治の詩集「春と修羅」を残して自殺したんだと思います。

一度東京に核を落とされて、一から再生する日本もよし(ゴジラ細胞の放射能無害化の実験もできるわけだし)、「ゴジラ細胞の元素変換を無効化する分子」を解き明かしてゴジラをやっつけるのもよし(元素変換阻害剤が効くのかの実験ができる)と、

日本を助けるでもなく見捨てるでもなく、まるで試練を課すかのような援助

をしたことになります。

これこそ、牧教授の書き残した

私は好きにした。君たちも好きにしろ。

の意味かと思われます。

牧教授は、どっちに転んでも、日本は良くなっていくことを理解していたのでしょう。

ゴジラの真骨頂の無敵さ

話は元に戻って、二度目の上陸を果たしたゴジラは身長が二倍になり100mを超えます。
そして、あらゆるミサイル攻撃に対して微動だにしません
そりゃそうです。ミサイルも無効化できるんですもの。
肌に当たると元素変換されるんですもの。
しかし、このシーンは圧巻でしたね。

ゴジラ死んじゃう~!→ノーダメージ

っていうのは、まさに、ゴジラ!すごいです。

唯一、ゴジラにちょっとダメージを与えたのはバンカーバスターです。
上空から重力によってものすごいエネルギーを持ったまま突き刺さるミサイルです。
これにはゴジラもちょっと痛がります。
で、これ以降、空中からゴジラに向かってくるものはすべて撃ち落とされることになります。
たくさんの攻撃を防いで、エネルギを使い果たしたゴジラは再び充電期間に入ります。

ゴジラの血流

ゴジラは、血流によって核反応の熱制御を行っています。
原子炉でいうところの、冷却水みたいなもんです。
熱くなった炉を冷やすための水ですね。
高速増殖炉のもんじゅなんかでは中性子線を減速させないように「ナトリウム」が液体の状態で使用されてます。
ナトリウムは、室温だと固まります。

ゴジラの充電期間の間に、「元素変換阻害剤+血液凝固剤」をたくさん作らせ、ゴジラに飲ませることによって、「血液循環を止めちゃって、核反応を止めちゃおう!」

っていう試みが行われます。
これが「ヤシオリ作戦」ですね。

ヤシオリ作戦とは

ヤシオリ作戦とはヤマタノオロチを酔わせた「ヤシオリの酒」のようにゴジラに血液凝固剤を飲ませて核反応を止めちゃおう!っていう作戦です。
でも、ただ単に血液凝固剤を飲ませただけではダメなんです。
だって、血液凝固剤を元素変換されてただの水にされたら意味がないからです。
なので、牧教授のメモから作った「元素変換阻害剤」と「血液凝固剤」を混ぜて、飲ませる
という作戦にしたわけです。

ゴジラのやっつけ方

「元素変換阻害剤+血液凝固剤」を安定して飲ませるためには、ゴジラを固定しなきゃなりません。
ゴジラの動きを止めるには、たくさんのエネルギーを消費させ、活動限界にさせ、充電期間に入らせなければいけません。
普通に何かで縛っても、すぐに「元素変換」されて無効化されてしまいますから、充電期間に入らせなければなりません。

なので、知恵を絞って何とか足止めして、ビルで押しつぶして、エネルギーをたくさん消費させ、動きを止めて、なんとか口から「元素変換阻害剤+血液凝固剤」を飲ませたんですね。

口から飲ませて血液とまるの?とか、あの角度で口の奥に入ってるの?なんていう野暮はこの際置いときます。

私なら、血液凝固剤なんか使わずに、普通にホウ素水とかを大量に口に入れて、中性子を吸収させて原子炉止めるけどなぁ。。。
なんて思いますが、まあ、これも置いときます。

さて、「元素変換阻害剤+血液凝固剤」を飲まされたゴジラはたまったもんじゃありません。
必死に抵抗を試みます。
が、大量のエネルギーを消費した後なので、もうエネルギーが残ってません。
エネルギーを作ろうにも、血液が固まってて、冷却システムが動かないので、核反応が起きません。。。
万事休すです。

ゴジラが凍結された理由

ゴジラの持つ冷却システムですが、あれだけの熱量を制御するには100度で沸騰する水ではかなり厳しいと思います。
なのでおそらく、ゴジラの持つ原子炉の冷却水は水ではなく、高速増殖炉「もんじゅ」のように室温では固体の金属を使用して熱制御を行っているんだと思われます。
金属は、常温では固体となります。
血流を止められ、核反応が止まると、ゴジラの冷却システムが止まります。
すると、ゴジラは凍結(っていうか、冷却金属が固まってしまう)しちゃいます。
なので、凍結されたゴジラってのは、金属製ゴジラ、いわゆるメカゴジラになってるんじゃないですかねぇ。
だから、メカゴジラのテーマもエンドロールで流れた。と。。。

普通に凍り付くっていう理由が不明なんですよね。。。
「金属が固まる」なら理解できますが、なんでそこで0度以下になって凍るの?ってのがわけわからないので、私は、凍結ではなく、冷却システムの金属が固まる。と理解しました。

ゴジラの最終形態

ゴジラも生物です。
生物は子孫を残すために生きています。
なので結局、ゴジラは死を悟ったので、「血液凝固剤を飲まされた口から一番遠い尻尾の先」からこどもを作り、なんとか種を残そうとします。
ここら辺が生物ですね!
最後の場面で尻尾が映ったときに、人間の骨のようなものがたくさんみえます。
ゴジラを小さくしたような骨も見えます。
これが、ゴジラの最終形態なのでしょう。

小さいゴジラや、人間様のゴジラ細胞を持ったゴジラを作り、種を残そうとしていたわけですね。

しかし、これだけすごい「ゴジラ細胞」をもっている生物ですから、すでに、海中にはたくさんのゴジラが繁殖していると考えたほうがいいと思います。。。
庵野監督は、もうゴジラは撮らない。と言っていましたが、そう簡単にあの生物が死んだりするわけないですよねぇ。。。
続編があるんじゃないかなぁ。。。

といわけで、シン・ゴジラの生物学的な解説を終わります。

追記

 
2017.11.16

素晴らしいシン・ゴジラの解説をしている人がいましたので、ご紹介させてください。
私も、このブログ主と同様、ゴジラが口と背中からビームを出したときは感動を覚えました。
それを素晴らしい文章で表現しておられます。
こんな文章を書ける人がいるとは、脱帽です。。。
※リンク間違いではないです!

2016年08月02日 シン・ゴジラ


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