明石市長の泉房穂氏が明石市職員に暴言を吐いた件をまとめてみた

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明石市長の泉房穂氏が明石市職員に暴言を吐いた件をまとめてみた

2019-01-30

兵庫県明石(あかし)市の泉房穂(いずみ ふさほ)氏が明石市職員に暴言を吐いたことが話題となっています。

このような暴言、いわゆるパワハラ系のニュースはたくさんあるのですが、今回の件では面白いことにこの行為の是非が分かれています
それはなぜでしょう?

Contents

泉房穂氏とは

泉房穂(いずみ ふさほ)氏は、兵庫県明石市二見町生まれで明石で高校まで育った生粋の明石っ子です。
その後、東京大学教育学部に進学し、NHKに入社しディレクターとなります。
NHKを退職後は故石井紘基(いしいこうき)民主党元衆議院議員の秘書を経て、司法試験に合格します。
なんと、司法修習の同期には橋下徹氏がいるそうです。
その後、神戸市や明石市で弁護士事務所を開設します。
2002年に石井紘基がお亡くなりになり、その翌年の2003年、第43回衆議院議員総選挙に民主党公認で兵庫県第2区から出馬しましたが落選。
比例近畿ブロックで復活当選します。
2005年の第44回衆議院議員総選挙でも落選。比例復活も無しでした。

その後、2011年4月24日執行の明石市長選挙に無所属で出馬し、民主党・自民党の推薦と井戸敏三兵庫県知事の支援を受けた元兵庫県東播磨県民局長の宮野敏明を69票の僅差で破り、初当選し、市長となりました。
得票数はこのとおり

泉房穂  54,062票
宮野敏明 53,993票

69票差です。

2015年4月26日執行の明石市長選は

泉房穂  51,000票
榎本和夫 30,494票
増田幸美 23,143票

となり、二万票もの大差をつけて当選。
2019年1月現在、市長二期目となっております。

市長としての実績は素晴らしく、子育てがしやすいと評判で、隣の神戸市からもどんどん移住者が出てるくらいです。

暴言の内容

暴言の内容に関しては神戸新聞が詳しく載せております。

2019/1/29 12:03神戸新聞NEXT

部下に「辞表出しても許さんぞ」「自分の家売れ」 明石市長の暴言詳報

職員「(立ち退き対象だった建物の)オーナーの所に行ってきた。概算で提示したが、金額が不満

市長「そんなもん6年前から分かっていること。時間は戻らんけど、この間何をしとったん。遊んでたん。意味分からんけど」

職員「金額の提示はしていない

市長「7年間、何しとってん。ふざけんな。何もしてへんやないか7年間。平成22(2010)年から何しとってん7年間。金の提示もせんと。楽な商売じゃお前ら。あほちゃうか

職員「すいません」

市長「すまんですむか。立ち退きさせてこい、お前らで。きょう火付けてこい。燃やしてしまえ。ふざけんな。今から建物壊してこい。損害賠償を個人で負え。安全対策でしょうが。はよせーよ。誰や、現場の責任者は」

職員「担当はおります。課長が待機していますが」

市長「上は意識もしてなかったやろ。分かって放置したわけやないでしょ。任せとっただけでしょ。何考えて仕事しとんねん。ごめんですむか、こんなもん。7年間放置して、たった1軒残ってもうて。どうする気やったん。無理に決まっとんだろ、そんなもん。お前が金積め。お前ら1人ずつ1千万円出せ。すぐ出て行ってもらえ。あほちゃうか、そんなもん。ほんま許さんから。辞表出しても許さんぞ。なめやがって。早くやっとけばとっくに終わってた話を。どないすんねん。悠長な話して。たった1軒にあと2年も3年もかけんのか。何をさぼってんねん、7年も。自分の家売れ。その金払え。現場に任せきりか。担当は何人いるの」

職員「1人しかいません

市長「とりあえずそいつに辞めてもらえ。辞表とってこい。当たり前じゃ。7年分の給与払え。辞めたらええねん、そんな奴。辞めるだけですまんで、金出せ金も

職員「担当は今は係長。この間係長は3回替わった

市長「何やっとったん、みんな。何で値段の提示もしてないねん」

職員「値段は概算を年度末に提示している」

市長「概算なんか意味ない。手続きにのらへんやないか」

職員「市長申し訳ありませんが、(の分は)予算は今年度でつんでいる。前年度は予算ついていないんで、概算しか」

市長「ついてないってどういうことよ」

職員「他の地権者の分、とってますから。丸ごと全事業費は1年間でどーんと付けられない

市長「見通しわかっとったやろ。ややこしいの後回しにして、楽な商売しやがって。ずっと座り込んで頭下げて1週間以内に取ってこい。おまえら全員で通って取ってこい、判子。おまえら自腹切って判子押してもらえ。とにかく判子ついてもらってこい。とにかく今月中に頭下げて説得して判付いてもうてください。あと1軒だけです。ここは人が死にました。角で女性が死んで、それがきっかけでこの事業は進んでいます。そんな中でぜひご協力いただきたい、と。ほんまに何のためにやっとる工事や、安全対策でしょ。あっこの角で人が巻き込まれて死んだわけでしょ。だから拡幅するんでしょ。(担当者)2人が行って難しければ、私が行きますけど。私が行って土下座でもしますわ。市民の安全のためやろ、腹立ってんのわ。何を仕事してんねん。しんどい仕事やから尊い、相手がややこしいから美しいんですよ。後回しにしてどないすんねん、一番しんどい仕事からせえよ。市民の安全のためやないか。言いたいのはそれや。そのためにしんどい仕事するんや、役所は

明石市長の暴言【生音声】はこちら

というわけで、暴言としては、
・(建物から)立ち退きさせてこい
・(建物に)火付けてこい
・(建物を)燃やしてしまえ
・今から建物壊してこい。
・(そしてその)損害賠償を個人で負え。
・お前が金積め
・お前ら1人ずつ1千万円出せ
・辞表出しても許さんぞ
・自分の(関西弁で「あなたの」の意)家売れ
・その金(を地権者に)払え
・とりあえずそいつ(担当者)に辞めてもらえ
・(担当者の)辞表とってこい
・7年分の給与払え
・辞めたらええねん、そんな奴
・辞めるだけですまんで、金出せ金も
・おまえら自腹切って判子押してもらえ

などと言ってます。

しかしながら、この暴言の原因は、市職員が7年も立ち退き対象だった建物に対して立ち退き金すら提示しておらず、工事が間に合わなかった点にあります。

明石市長も謝罪会見で、

(工事の)完成予定を過ぎて半年、その状況に対して「早く」という思いの中で、非常に激高した状況で、口走ってしまったセリフであって、本当に申し訳なく思ってます。
市のトップでありながらこのような発言をしたことは限界の余地はないと思っています。
今回の私の発言は許されない行為ですので、当然のことながら私自身が処分を受けるのは当然だと思っています。

と発言しております。

暴言を浴びせた理由

明石駅前交差点の国道二号線は、道幅が急に狭くなっている箇所があり、そこで死亡事故が起きていました。

そこで、道幅を広げるための道路拡張工事を行うこととなり、狭くなっている土地(画像の黄緑の部分)を2012年から買収することになっていました。

この工事により、道幅はこのように広くなる予定で、この道路拡張工事は2017年に終わる予定でした。

しかしながら、2017年には工事は完了しませんでした。
理由は、工事完了予定日から半年経っても立ち退き金すら提示していない物件があったからです。
ここは一番重要な狭くなっている入口のところ(画像のオレンジ色の部分)で、ここの買収が終わらないと工事は完了しません。

工事の完了予定を過ぎても立ち退き料の提示すらしてなかった市職員の怠慢に激怒した泉市長は、2017年の6月に市の担当職員に対して暴言を吐いたわけです。

明石市民の事を思って出た言葉だった

泉市長は、暴言の後、ちょっと冷静さを取り戻したのか、こう発言しております。

ここは人が死にました。角で女性が死んで、それがきっかけでこの事業は進んでいます。そんな中でぜひご協力いただきたい、と。ほんまに何のためにやっとる工事や、安全対策でしょ。あっこの角で人が巻き込まれて死んだわけでしょ。だから拡幅するんでしょ。(担当者の)2人が行って(交渉が)難しければ、私が行きますけど。私が行って土下座でもしますわ。市民の安全のためやろ、腹立ってんのわ。何を仕事してんねん。しんどい仕事やから尊い、相手がややこしいから美しいんですよ。後回しにしてどないすんねん、一番しんどい仕事からせえよ。市民の安全のためやないか。言いたいのはそれや。そのためにしんどい仕事するんや、役所は

要するに、泉市長は

市民の安全のために道路の拡幅を早急にしなければならないのに、市の担当者職員がそれを理解しておらず、市民の安全を脅かしていることにぶち切れた

のです。
さらに市長は、担当者で無理なら市長自ら行って土下座してでも地権者の協力を得るとまで言っております。
こんなに市民思いの市長は滅多にいないでしょう。
明石市民がうらやましいですね。

でもやっぱり暴言はダメ

こんなに市民思いの市長ですが、でもやっぱり、市長ですから、市のトップの人ですから、暴言はダメです。
パワハラです。
これを許したら風紀が乱れるので、減給1か月とかの罰は必要でしょう。
しかしながら、辞任しろ!なんていうのはやりすぎです。

もちろん、担当職員なんて言語道断でダメなので、解雇が普通です。

現在の状況

Twitterにはこんなツイートが


明石市長の暴言
・言われた職員と市長は和解済み
・最後の1件は現在は買収済み
・音源リークは被害職員からではない
市長の発言はその意図如何にかかわらず非難されるべきですが、和解していることもあり「辞任」まで求めるのはどうかと思う。
何らかの「処分」は必要と思われるが。

現在では工事が進んでいますので、市長が土下座しに行ったのかどうかはわかりませんが、最後に1件残っていた物件もすでに買収が終わっていると思います。
なのでこの話はすでに終わった話ですね。

なぜ一年半も前の話が急に出てきたのか?

この話は2017年6月のお話です。
現在は2019年の1月の終わりですから、かれこれ一年半前の話です。
なんでこんな話が今頃出てきたのか?
これは次期市長選挙が2019年4月21日にあるからだと思います。

泉市長はすでに3選目の出馬を表明しております。
この選挙には前明石市長で現兵庫県議会議員の北口寛人氏(自民党)が出馬の意向を表明しており、接戦となるっぽいです。

で、この選挙を約三か月後に控えた時に、一年半前の暴言の録音テープが暴露されるという非常に怪しい事態となっております。

泉市長は昔っから言葉が悪く、前言撤回もよくあったらしく、市職員はレコーダーに発言を記録する癖がついていたようです。
(参照:「税金の無駄遣い」 暴言の明石市長、これまでもたびたび“舌禍騒動”
今回の音源は、怒られた担当職員から出てきたものではなく、その場にいた別の職員から提出されたものだそうです。
こうなると、次期選挙戦に向けての戦いの一部である可能性が否定できませんよね。。。

質問に対する回答を追記2019.01.31

このような質問をいただきましたので回答します。

初めまして、失礼いたします。
この度の明石市長の言動について賛否の意見を述べる気はないのですが、記事を拝見していてちょっと思うところがあったため、コメントさせていただきます。
具体的には、次の2点についてです。

その1 用地担当者は本当に何もしていなかったのか?
市長の「担当者は7年間も何もしていなかった」との発言を、新聞もテレビもそのまま事実として扱っていますが、本当にそうなのでしょうか?
全戸買収が予定よりも遅れていたのは確かなようですが、さすがに「交渉にすら入っていなかった」というのは不自然に思えます。
(略)
その2 暴言は今回だけなのでしょうか?
今回の件だけであれば「死亡事故のことが背景にあり、仕事熱心に過ぎた」という釈明もあるのかもしれませんが、他にも日常的に暴言があれば話は別です。
以下は市職員の声ですが、既に暴言への免疫ができてるような感じです。
「自分の思い通りにならないと、声を荒らげ、叱責された職員も多い」
「優しいまちづくりを掲げているのに、職員には全然優しくない。怒鳴られる職員も多く、驚きはなかった。」(1月30日付神戸新聞)
(略)

まず、「用地担当者は本当に何もしていなかったのか?」という問いに回答します。
私の調べたところ、この用地買収は2012年から開始され、2016年度末、つまり2017年の3月末には終わっている予定でした。
当然のことながらこの期間中に、すべての物件の買収金額の予算は組まれるはずです。
しかしながら、担当者は、2017年6月の時点(買収がすべて終わっているはずの三か月後)で「(立ち退き対象だった建物の)オーナーの所に行ってきた。概算で提示したが、金額が不満」と対応しております。
これは、2017年6月の時点でも交渉中の物件があるということです。
本来ならば2016年度の予算にあげていなければならなかった買収金額を概算でもあげていなかったということです。
さすがにこれは職員の怠慢でしかありません。
交差点から一番遠い端の物件から順番に交渉していくとしても、2012年の時点で全対象物件の所有者に説明し、地価などを勘案して概算の買収金額を出し、物件所有者に提示しておくべき案件です。
神戸新聞には、交渉を担当した市幹部は「最後の建物を放置していたのではなく、1カ月に1回以上は地権者と交渉していた。正式書面で金額は示していなかったが、概算額は提示していた。市長が激高した時期は契約前の最終段階だった」と書いてあります。
2012年の段階から毎月一回以上は地権者と交渉していて、概算額も提示していて、それでもかつ期間内に契約できなかったのだとすれば、やり方には落ち度はありません。
しかしながら、このような場合、最終期日の2016年度末までに、その旨を市長に報告すべきです。が、どうやらそうではなく、期日切れから三か月後にようやく市長に報告が上がったようです。
これは職務怠慢としか言いようがありません。

「暴言は今回だけなのでしょうか?」という問いに回答します。
泉市長は昔から暴言を吐きまくりですね。
これは市長としてはダメです。
私も、「でもやっぱり暴言はダメ」と書いてます。

以上、質問があればわかる範囲でお答えします。


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コメント


  1. とおりすがりの地元民

    初めまして、失礼いたします。
    この度の明石市長の言動について賛否の意見を述べる気はないのですが、記事を拝見していてちょっと思うところがあったため、コメントさせていただきます。
    具体的には、次の2点についてです。

    その1 用地担当者は本当に何もしていなかったのか?
    市長の「担当者は7年間も何もしていなかった」との発言を、新聞もテレビもそのまま事実として扱っていますが、本当にそうなのでしょうか?
    全戸買収が予定よりも遅れていたのは確かなようですが、さすがに「交渉にすら入っていなかった」というのは不自然に思えます。
    そうこう思っていたら、神戸新聞が次のように記事にしていました。

    市幹部、土地買収「怠慢ではない」 明石市長暴言
    https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201901/0012023915.shtml

    やはり市長の理解が不十分だったようです。

    その2 暴言は今回だけなのでしょうか?
    今回の件だけであれば「死亡事故のことが背景にあり、仕事熱心に過ぎた」という釈明もあるのかもしれませんが、他にも日常的に暴言があれば話は別です。
    以下は市職員の声ですが、既に暴言への免疫ができてるような感じです。
    「自分の思い通りにならないと、声を荒らげ、叱責された職員も多い」
    「優しいまちづくりを掲げているのに、職員には全然優しくない。怒鳴られる職員も多く、驚きはなかった。」(1月30日付神戸新聞)

    関係のない外部の人にも過去に暴言を吐いていることが確認されています。
    「フォーラム、税金の無駄」 明石市長、玉岡かおるさんに失言
    https://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/150904/plt15090415340026-n1.html
    暴言の明石市長 これまでもたびたび“舌禍騒動”
    https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201901/0012019333.shtml

    Reply



    • iina-kobe

      これらに関する私の見解を本文に追記しますね。

      Reply


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