アマゾンは地球の20%の酸素を供給している?森林火災のその理由を解説してみる。
2019-09-03
アマゾンに大規模な火災が起こっております。
その火災により、
酸素供給源のアマゾンが燃えている!大変だ!!!
と騒いでいる人がいます。
Contents
アマゾン火災の原因
考え方の違い
今回のアマゾンの火災は地球温暖化に懐疑的なブラジルのボルソナロ大統領と環境保護主義者や欧州の指導者の相反する考え方が原因のようです。
要するに、
環境団体や欧州の指導者たちが、「地球の酸素のために森林を伐採するな!地球の二酸化炭素を吸収して温暖化を防いでくれる森林を伐採するな!」
と言っているのに対し、ブラジルの大統領は、
森林を伐採し、農地や牧草地を開発してブラジルの経済を安定させたい。
と考えているわけです。
アマゾンはブラジルのものですから、いわば、ブラジルが他国や環境団体から内政干渉されているわけですね。
アマゾン熱帯雨林、8月の火災は3倍の3万件
2019/9/2 2:41
【サンパウロ=外山尚之】(略)
同国のボルソナロ政権が森林開発を推進する方針を示す中、野焼きによる火災が多発した。ブラジル政府は火災対策に消極的な姿勢を示しており、国際的な非難を集めていた。
(略)
ボルソナロ政権支持者が火を放った?
現在のところ、農地や牧草地を開発してブラジルの経済を安定させたいと考えるボルソナロ政権を支持する人が、ボルソナロ大統領のために森林に一斉に火を放ったとされてます。
火を放つことで、野焼きをし、農地を増やすという焼き畑農業ですね。
木を焼いて、その灰を肥料として作物などを育てる手法です。
そして、ボルソナロ大統領は、火を積極的に消そうとしないために、その火が消えずにどんどん延焼を続けているというわけです。
NASAが公開した南アメリカ大陸の写真には、たくさんの赤い火が見えます。
環境団体や欧州の指導者たちが抗議
このアマゾンの延焼に対して、環境団体や欧州の指導者たちが抗議をしているわけです。
理由は、
アマゾンは地球の二酸化炭素を吸ってくれて、地球温暖化をせき止める地球の堤防で、かつ、20%もの酸素を供給している地球の肺だ!その森林を焼くなんて!しかも、消そうとしないなんて!ボルソナロ大統領は環境破壊者だ!
というものです。
それに対して、ボルソナロ大統領は
え?自国の発展のために農地拡大して何が悪いの?二酸化炭素?そんなの地球温暖化に何の影響があるの?
っていう考え方です。
なので、双方の意見が真っ向から対立しているわけですね。
アマゾンはブラジルの所有物
そもそも、アマゾンはブラジルの所有物であり、他国にどうこう言われる筋合いはないわけです。
もし、環境保護が大事だと思っている国や団体があるのであれば、それを保護するためにブラジルに資金を投入すればいいだけです。
しかし、それすらせずに文句だけ言うのは単なる内政干渉です。
アマゾンの地球に対する役割
アマゾンは二酸化炭素を吸収しているのか?
アマゾンの森林は、成長しきった森林です。
木というのは、成長期に二酸化炭素を吸収しどんどん伸びていくため、二酸化炭素を吸収する森林というのは成長中の森林なわけです。
なので、アマゾンの成長しきった森林はほとんど二酸化炭素を吸収しません。
アマゾンは地球に20%もの酸素を供給しているのか?
アマゾンの成長しきった森林は、二酸化炭素をそれほど吸収しません。
それどころか、呼吸をするために酸素をどんどん吸収していきます。
また、アマゾンに生息するたくさんの微生物が大量の酸素を消費しているため、アマゾン全体の酸素と二酸化炭素の吸収量は同じくらいで、地球の大気にはほぼ影響しないと考えられています。
アマゾンの火災は普通に起こっている
そもそも、アマゾンでは毎年火災が発生しております。
アマゾン熱帯雨林、8月の火災は3倍の3万件に載っている年ごとの火災発生率を見ると、
2005年には6万件以上の火災が発生しております。
先年の2018年が1万件と少なかったために、今年の3万件がものすごく多いように見えちゃいますね。
火災はむしろ森林にとって良い効果を示す
森林火災というのは、枯れた木が主に燃えます。
そして、元気な木の根っこは残ります。
森林が燃えることで地面にも太陽の光が届くようになり、下草も育ち、新たな木が育ち、二酸化炭素を再固定して森林の新陳代謝が生まれます。
そしてこれは人間が手を加える以前からの地球の営みなのです。