先生、それは差別ですよ
2017-07-13
うちの長女は学校の授業についていくことができません。
理由ははっきりしていて、欠神(けっしん)発作という病気だったからです。
Contents
欠神発作とは
欠神(けっしん)発作
数十秒間にわたり意識がなくなる発作ですが、けいれんを起こしたり、倒れたりはしません。
話をしたり、何かをしているときに、突然意識がなくなるので、急に話が途切れたり動作が止まったりします。
注意力がない、集中できない、などと思われて、周囲の人がてんかん発作であることに気が付かないこともあります。
学童期や就学前に症状が現れることが多く、女児に多い発作です。
以下のような症状がみられます。
突然症状がなくなり、ぼんやりした目つきになる
眼球が上転する
まぶたがピクピクする(1秒間に3回程度の頻度)
動作を停止する
呼びかけにも反応しない
(てんかんinfo より一部抜粋)
欠神発作の発覚
うちの子供の場合は、小学校の3年生の担任からなかよし学級(養護学級)に入ってはどうか?って言われて発覚しました。
元々、のんびりした子だなぁとは思っていたのですが、いきなり先生からそんなことを言われるとは思っていなかったので正直びっくりしました。
理由を聞いてみると、まったくものごとを覚えない。とのことでした。
水やりができない理由
小学校の授業で、ミニトマトを育てよう!っていうのがありました。
トマトの種を植えて、毎日水をやり、成長を観察するという理科の授業です。
うちの子供は学校で、三回も枯らせました。
「学校では面倒見れないのでおうちでやってください!」って、鉢ごと持って帰らされました。
なぜか、毎日お水をあげていなかったようです。
でも、本人に聞くと
「毎日お水をあげている!」
という返事が返ってきます。
毎日お水をあげていたら枯れることはないので、子供が嘘をついているんですね。
でも、それは、結果的にウソではなかったんです。
毎日、じょうろにお水を汲みます。
そして、ミニトマトの鉢の前に行きます。
後は、お水をあげるだけ。。。なのですが、なぜか、やらない。
そこで欠神(けっしん)発作が起こっていたのです。
欠神発作が起こると、5分くらい前の記憶が全部飛びます。
本人は、なぜか、じょうろをもって、鉢の前にいます。
なにをしていたのかの記憶がありません。
じょうろを返して教室へ戻ります。
どうやら、この繰り返しだったようです。
うちは一応私も嫁も大学に行ってるので、そんなに勉強のできない子が生まれるはずないよなぁ。って思いながら、脳の病院を受診させました。
そこで、脳波を測って、時々記憶が飛ぶ「欠神発作」であることがわかりました。
欠神発作は薬で治る
この病気は、薬で治ります。
ほうっておいても中学くらいになると治ります。
皆さんの小学校時代にも、クラスの中で物覚えが悪い人が数人いたと思いますが、おそらくこういう病気だったんだと思います。
普通は気付かないんですよね。。。
で、三年生の後半から朝晩毎日薬を飲み続けました。
この薬、利尿作用があるので、おねしょしちゃいます。
5年生の林間学校にもオシメを持っていきました。
もちろん、担任にはきちんと説明したうえで、一週間に5回はおねしょをするので、オシメして寝かせます。オシメの処理は自分でできます。と伝えました。
欠神発作は治っても、それまでの記憶はない
というわけで、うちの長女には、小学校三年生までの記憶がほとんどありません。
当然、一年生の漢字すらも覚えていませんでした。
ちゃんと薬を飲んでいるので、4年生の漢字は覚えれるのに一年生で習ったはずの漢字がわからない。っていう非常に珍しい状態になりました。
漢字が読めないので、簡単な文章が読めない状態です。
いわば、英語も知らないのにいきなり英語で書かれた教科書で勉強している状態なわけです。
テストの問題すら読めないので、何を書いたらいいのかすらわからない状態なので、国語のテストは白紙でだしていました。
算数は計算はできるんです。
しかし、算数の文章題に「何が書いてあるのかを理解できません」ので、文章題には答えられません。
全国統一の学力テストがあったのですが、ほぼほぼ白紙で提出し、全国で下から数えたほうがはやいくらいの順位でした。
(っていうか、順位が出ないので☆マークがついてました!)
ここから猛特訓が始まりました。
毎日百字帳を一ページ、1年生から6年生までの漢字を書きました。
音読みと訓読みすら知らなかったので、そこから教えました。
算数は足し算引き算、時計の読み方など、全部一から教えました。
テストのやり方も知りませんでした。
まず、テストに名前を書くことから教えました。
学校からテストが返ってこない
百字をやり始めてから結構長い時間が経ちますが、今まで、テストが返ってきたことがほとんどありませんでした。
私は不思議だったので、個別懇談会で担任の先生に、
「学校ではテストをしないのですか?」
と聞きました。
すると、
「しています。」
との返事が。
「テスト、持って帰ってこないんですけど?」
って聞いたら、こんな返事が。。。
学校では、20点とかの場合、配慮して点数を書かないことにしています。
どうやら娘は、他の子は点数があるのに、私だけ点数がない。っていう状態に置かれていたようです。
私も、そのテストっぽいプリントがテストかどうかもわかりませんでした。
ただの練習用プリントだと思ってました。
だって、点数書いてないんだもの。
でも、それって、差別ですよね?
テストの見直しもできないので、わからないところがわからない
普通、20点だったら見直しして理解して、次のテストで30点に上がったら、本人のモチベーションにつながると思うんですよ。
でも、最初から点数が書かれていない状態だったので、本人のモチベーションには全くつながっていませんでした。
私のことを、
「毎日毎日、しんどい百字をやらせて、計算ドリルもやらせてくるひどい親だ!」
と思っていたでしょう。
だって、いくらやっても成長の度合いが見れない状態にされてたんですから。
なので、個別懇談会で、
「たとえ5点でも、うちの子には点数つけてください!」
って担任にお願いしました。
猛特訓の成果がでた
それから、20点とか15点とかのテストがたくさん返ってきました。
そして、返ってきたら一緒に見直しをしました。
2017年7月12日、国語の漢字テストで90点を取ってきました!
6年生にして、初めての50点越えでした!!
本人はめっちゃ喜んでいました!
友達もびっくりしてたようです。
(いままで教えてもらっていた友達よりも点数がよかったらしく、友達が拗ねていた)
娘には
「まだまだやな!一問間違えとるやないか!」
って言いましたが、実は本心ではめっちゃうれしかったです。
おめでとう。
これからも一緒に頑張ろうぜ!