新型コロナウイルスの収束はいつになるのか?
2020-03-20
新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。
大阪の吉村知事は2020年3月19日の夕方、兵庫と大阪の往来を自粛するように要請を出しました。
その根拠は、
「大阪兵庫両府県では19日までの1週間で感染者が約80人増加した。このまま放置すれば今後の1週間(3月26日)で最悪の場合、感染者が586人に増え、さらに1週間後の4月2日には3374人に達する」
という内容の試算を国から派遣された専門家から示されたからです。
大阪知事「事態を重く受け止めた」、兵庫知事「大阪はいつも大げさ」…往来自粛
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このような感染者増加の試算は、たくさんの専門家が示しております。
基本再生産数とは
ある感染者がその感染症に免疫を全く持たない集団に入ったとき、感染性期間に直接感染させる平均の人数を「基本再生産数:R0(アール ノート)(R naught)」といいます。
要するに、一人の感染者が何人にうつすか?っていうことです。
R0が1以上だと、感染拡大。R0が1以下だと、感染者減少となります。
新型コロナウイルスの場合、この数値(R0)が2~3程度だと言われています。
もし、ドイツのようにR0=2.5で、日本の人口10万人のとある特定地域に大規模な流行が生じ、なんの措置も取られなかった場合、
症状の出ない人や軽症の人を含めて、流行50日目には1日の新規感染者数が5414人にのぼり、最終的に人口の79.9%が感染する。
といわれています。
専門家会議/新型コロナウイルス「人口の79.9%が感染」の推計も|流通ニュース
このような試算は抗体のない状態(ウイルスに対し無防備の状態)の場合ですので、新型コロナウイルスに対してのものであって、インフルエンザとかには当てはまりません。
爆発的に感染者が増えちゃった場合、病院がパンクしちゃって、たくさんの死者がでることが予想されます。
つまり、大阪の試算では、4月2日に感染者が3374人、重症者224名、致死率1%なら33人が死亡する可能性があるわけです。
また、重篤者が5%も出たら人工呼吸器も数が足りなくなるので、さらに死者が増えるでしょう。
集団免疫とは
こういう状態を防ぐために、集団免疫を獲得するという方法があります。
集団免疫とは、一度新型コロナウイルスに感染し、その感染から回復して抗体という免疫を得た人々が「免疫の壁」として立ちはだかるようになりR0=1以下(感染者数よりも感染させる人が少なくなる)になると、最終的に感染者が減っていき収束する。
というものです。
しかし、この集団免疫が成り立つためには、その集団の7割程度が感染し、回復し、抗体を獲得する必要があります。
日本の場合、1億2600万人いますので、その7割、つまり、126,000,000x0.7=88,200,000人が感染すると、集団免疫が獲得される。ということになります。
8800万人が感染すると、死亡率が1%の場合、集団免疫が獲得される前に、88万人が死亡するっていうことですね。
集団免疫の獲得には時間がかかる
日本の場合、集団免疫を獲得するには、1日に1万人が感染しても、8800日かかります。24年です。
1日に1万人が感染するということは、毎日100人が死ぬ。ってことですね。
それが24年間続くわけです。
実際、こんなことになったら大変なことになるので、集団免疫の獲得による新型コロナの収束はほぼ不可能だと思ってください。
ピークカット戦略は間違い
厚労省がピークを抑える図として出している図があります。
この図の時間経過には具体的な数値が書かれておりません。
このまま今の日本の戦略でいくと、実際には下の図のようになり、12~24年くらいかかるでしょう。
Don’t “Flatten the Curve,” squash it!より
日本の持っている人工心肺(ECMO)を総動員し、月に4万人が感染したとしても、36か月かかるとの試算もあります。
ピークカット戦略(集団免疫戦略)地獄への道は善意で舗装されている
現在、市民の多くは、あと1か月もすると収まるかな?みたいな考えをしていると思いますが、実際は36か月以上、ワクチンが1年でできたとしても、1年半は収束しません。
現在実際に日本で感染している人数
2020年3月20日現在、日本で新型コロナウイルスでの死者は33人です。
新型コロナウイルスで33人死亡し、その死亡率が1%だとすると、感染者はその100倍の3,300人いるはずです。
しかしながら、現在、感染者として確認されているのは963人です。
よって、2,000人以上の感染者が市中に存在していることとなります。
日本の医療は素晴らしいので、実際の死亡率は0.5%ほどかもしれません。
そうなると6,000人近い感染者がいることになります。
このウイルスは感染していても症状が出ない可能性が80%もあり、一週間後に一気に感染者が増えることも考えられます。
ですので、ドライブスルー検査などのお医者さんを感染させないような検査が重要となります。
いまから1年以上もこの状況を続けるのは不可能ですので、さっさとPCR検査を行い、封じ込めることをお勧めします。
実際に、PCR検査をして収束した村の事例も出てきております。
Scientists say mass tests in Italian town have halted Covid-19 there
ググル訳:「科学者は、イタリアの町での大量検査によりCovid-19(の発生)が停止したと述べています」
ドライブスルー検査については新型コロナウイルスに対して、一般市民はどうしたらいいのか?を書いてみた。をご覧ください。
実際に新潟市は始めたようです。新型ウイルス ドライブスルーでPCR検査
名古屋市も始めるようですね。名古屋、ドライブスルー方式で検査へ コロナで苦肉の策
これからはこのドライブスルー検査による患者の発見が標準となると思います。
コメント
りょう
SNS不慣れの為、こちらに失礼します
政府擁護のためPCR検査抑制論を唱える方も
ネットには多く見られるのですが、それが同時に
オリンピック中止への道筋であると理解しているのか
気になりました
りょう
予想が悪い方に、それも最悪の形で外れると泣けてきますねえ
最近はロックダウンの話題も出ていますが、法的根拠ガー、人権侵害ガーと
やらない方向に誘導する面々が困り者です
しかしまあ、PCR検査は基本に忠実に行うなら、検査陽性も、陰性も一定期間
の隔離が必要なので、大量PCR検査を行えばロックダウン相当の隔離を
法的根拠関係なく行えるのでは?海外のコロナ対策の受け売りですが
それでも根本解決にはならないし、収束はまだまだ遠そうですね・・・
たぬぽん
Covid-19(SARS-CoV-2)であれ何であれ、ワクチンであれ何であれ、
構造的には、ウイルスと免疫の関係性の問題であるはずです。
にもかかわらず、なぜ「専門家(と称する人たち)」は、「現象(人流・感染者の数・症状など)」にばかり目を向け、「免疫系」にあまり言及しないのか(あるいは、避けているようにさえ見える)。
ぜひ教えて欲しいです。