駆除したと思ったら急増したブラックバス
2017-07-11
生態系に手を出すのはアホのすることです。
ちょっと生物学を勉強した人なら常識ですが、それがわからん人がまだまだたくさんおられます。
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生き物は子孫を残すために生きている
生き物っていうのは、子孫を増やすために生きているので、窮地に陥れば陥るほど、増えようとする
んですね。
震災後に子供が増えるのも、貧乏な人がこどもをたくさん産むのも、窮地に陥ったと感じたからなのです。たぶん。
まあ、人間の場合は、そういう人たちは他にやることがないからってのもあるかとは思いますが。。。
スギが花粉を飛ばすのは、スギの木を間引きせず、密集して生えた結果、各個体が細く弱くなったため、たくさんの子供を残そうとするからです。
こういう生物の基本を理解していない人が生物界に手を出すと、しっぺ返しを食らいます。
生態系のバランスを崩すと何が起こるかわからない
2017.5.20 15:10更新
稚魚まで食べるブラックバスの駆除も“リバウンド現象”で稚魚が急増 新たな対応を模索 琵琶湖
強い繁殖力から琵琶湖の生態系を脅かす外来魚のブラックバスの成魚を一部水域で駆除したところ、ブラックバスの稚魚が急増したことが、滋賀県水産試験場の調査で分かった。
他の魚だけでなく、ブラックバスの稚魚まで食べてしまう成魚という“天敵”の減少が稚魚の繁殖を招いているとみられる。
(引用終わり)
そりゃ、成魚を駆除したら子供は増えますよ。
だって、生態系のバランスを崩しているんですから、それの穴埋めをしようと生態系が機能するのは当たり前です。
むしろ、利根川や印旛沼なんかは、「なにもしてないから」ナマズの数が増えて、生態系のバランスが保たれて、ブラックバスが減ってるらしいですよ。
なので、この正解は「なにもしない」なんですよね。。。
外来種を駆除しても昔の生態系には戻らない
でも、環境保護の人は、「放置してたら在来種がどんどん食べられて絶滅してしまうじゃないか!」っていいます。
彼らはなんもわかってないんです。
ブラックバスを駆除しても、既存の生態系は戻ってきません。
そもそも、ブラックバスが導入される前に絶滅しかかってた在来種が戻るわけないでしょう?
在来種が減ったのは、「水質汚染」や「岸の整備による産卵場所の減少」、「人間の介入による生態系の破壊」が原因
でしょう?
ブラックバスの駆除よりも、在来種が住めるような環境を回復させるほうが先ですよ。
この記事によると、県の担当者は
「放置していては外来魚は増える一方で、在来魚を守るために駆除は不可欠。稚魚ごと駆除できる方法を模索している」
と話しているらしいですが、そもそも、その理論が間違ってるんじゃないですかねぇ。。。
「成魚を駆除したらブラックバスが減る」っていう前提で駆除したのに、逆に増えたんだから、そもそもの前提が間違っていた。
ということを理解することが大事なんじゃないですかねぇ。。。
なのに、傷口に塩を塗るようにダメなことの連鎖をしようとしていますよね。
最終的には手に負えなくなる。っていうのが目に見えてますよね。
専門家の意見を聞くのが大事
ほんと、役所はちゃんと専門家の意見を聞いたほうが良いですよね。。。
「環境保護の専門家」ではなく、「生物学の専門家」にね。
まあ、原発事故の時のように、「どの専門家が適しているか?」を判断できないからこうなっているんですけどもね。
そもそも、一般人がブラックバスを放流するのも飼育するのも禁止!って、法律で決めといて、河口湖なんかは、業者がブラックバスを放流しております。リンク切れ
一般人はダメで、業者ならいいんか~いwww
なんじゃそのダブルスタンダードはw
まあ、河口湖なんかはバスが減ったら釣り人が減って死活問題なんだろうけども。
ほんと、「人間のエゴ」だけでこの世の中は成立してますよね。。。
外国から来て日本に定住してる生き物なんて山ほどあるのに。それらも駆除するんですかねぇ。
ミジンコやダンゴ虫、ネコもそうですねぇ。。。
それとも、ネコはかわいいから許す!とかってことなんでしょうかねぇ。。。
以上、2017.5.26発行のメルマガから加筆修正して書きました。
2019.05.21追記
面白いブログがコメントにありましたので追記します。
ブラックバスは本当に害魚か?「秘密の罪を着せられた魚を再考する」
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