あいちトリエンナーレにみる表現の自由とその責任
2019-08-06
あいちトリエンナーレの「表現の不自由展・その後」の展示をめぐり、色々問題になっております。
個人的には「馬鹿だなぁ」という感想しかないのですが、個人的な意見としてなにが問題でどうなったのか?対策としてはどうすればよかったのか?を簡潔に書き残しておきたいと思います。
Contents
あいちトリエンナーレ2019の何が問題だったのか?
あいちトリエンナーレには税金が8億8千万円投入されている
あいちトリエンナーレとは2010年から3年ごとに開催されている国際芸術祭です。
大村秀章愛知県知事の8月3日のインタビューによると、
「今回(2019年)の予算は、基本的には愛知県の負担が約6億円、名古屋市が約2億円。事業全体で12億円ぐらい。国からは、文化庁に審査をいただき、7829万円の交付金をいただいている」
とのことなので、
税金が約8億8千万円投入されていることになります。
津田大介芸術監督が作品を決定した
2019年はジャーナリストの津田大介氏を芸術監督に迎え、「情の時代」をテーマに掲げております。
通常の芸術祭では学芸員が作家を選び、展示作品を決めていくのですが、今回は津田大介氏本人が展示作品を決定したと、本人が語っております。
約80組の作家選びは当初、学芸員に任せるつもりだった。ところが、上がってきたリストを見て「ピンとこない。これはまずい」と方針転換。自ら決定権を握った。「僕はそういう(人の権利を奪う)タイプの人間ではありません。でも、そうしないと『情の時代』というテーマにこだわった内容にならないと思った。仕事は5倍くらい大変になったが、その方針のおかげで(参加作家の男女比を半々とする)ジェンダー平等も達成できました」
07/08 05:00 北海道新聞 <金曜カフェ>ジャーナリスト・津田大介さん あいち芸術祭 監督として
表現の不自由展・その後の展示が中止される
津田氏が展示作品を厳選した中の展示の一つである「表現の不自由展・その後」の展示が中止されました。
中止の理由は、展示された元慰安婦を象徴する「平和の少女像」に抗議が殺到したからというものでした。
「表現の不自由展・その後」の内容
平和の少女像
平和の少女像とは、第二次世界大戦のときに、日本軍が意に反して朝鮮半島の少女を慰安婦にして凌辱したと「韓国だけが主張している」少女慰安婦だとされている像です。
しかしながら、この少女像のモデルは、2002年に起きた議政府米軍装甲車女子中学生轢死事件の犠牲者の少女であり、慰安婦とは何ら関係ありません。
この像を作った韓国の彫刻家キム・ウンソンとその妻キム・ソギョンは、この像をアメリカへの抗議としてアメリカ大使館前に設置しようと試みたのですが、反対にあって設置できませんでした。そうこうしているうちに、「少女像を慰安婦像にしたい」という人があらわれて、この夫婦はこの像を340万円で売ってしまいます。
こうした経緯をたどって、彼らは、「慰安婦像として作ったほうが儲かるから作り続けている」と語っております。
慰安婦像製作で意外な収入に 制作をつづける韓国人夫妻が明かす
何故だか知りませんが、報道では、この少女像に対してたくさんの抗議が来たとなっておりますが、事の本質はこれではない気がします。
間抜けな日本人の墓
とあるツイートがありました。
先生、これは愛知に展示してあったものです。上に特攻隊の皆さんの寄せ書きが書いてある旗を置き、題名「間抜けな日本人の墓」と。本当に悲しくて。何でこんなに日本人を憎むのかこれが堂々と展示できるのか pic.twitter.com/fduXK2qszH
— ksya (@ksyak) August 4, 2019
なんと、特攻隊の皆さんの寄せ書きが書いてある日章旗を置き、しめ縄を巻き、下にアメリカ国旗を置いたドーム型の作品の題名が、「間抜けな日本人の墓」というものらしいです。
日本を守ってくれた特攻隊員の御霊にこの仕打ちは個人的にはないと思います。
焼かれるべき絵
なんと、「焼かれるべき絵」というタイトルで、昭和天皇のご真影が焼かれ、その後、踏みつけられるという展示もあったようです。
昭和天皇の御真影が焼かれる映像展示の最後には、灰になった御真影をさらに土足で踏みつぶすといった常軌を逸した場面もあります。これを「芸術」の名の下に正当化するといった蛮行に、愛知県と名古屋市は計11億強もの血税を投入しているのです。 #あいちトリエンナーレ #表現の不自由展 #不敬 pic.twitter.com/Lz4NPY3HI1
— カ_ボ_チ_ャ_ (@jocx_tv_kawada_) August 3, 2019
普通に考えて、日本人がこんなことをするとは思えません。
もし、自分の家族が同じことをされたらどう思うのか?
こういうのを芸術と思っている人が理解できません。
これの何が酷いかといえば、本人はもとより皇室の方々は抗議の声をあげることが出来ない立場にあることやと思う。
絶対 殴り返してこない相手に対する卑怯な行為やと思うね。 pic.twitter.com/iLUTgSe15F— 河内の犬 (@kawachi_dog) August 4, 2019
表現の自由とその責任
表現の自由っていうのは、なんに対しても無制限に自由なわけがありません。
常識のある人は、自主規制をかけているのです。
もちろん、表現の自由は保障されるべきものです。
しかしながらその裏には、表現の責任が伴います。
この展示会には「撤去しなければガソリン携行缶を持ってお邪魔する」と、放火事件を想起させるファクスも送信されてきたと津田氏は語っていたそうですが、そりゃそうです。
こういうモラルに反したものを表現の不自由に置き換えて展示するのはある意味リスクを伴います。
表現の自由を主張するからにはその責任も伴います。
ましてやこの作品展には公金が使用されております。
公金を使用し、多数の人を不快にするような表現を行ったらどうなるのか?をきちんと確認するチャンスでもあったと思います。
今回の展示会は中止させられましたが、私は個人的には「表現の自由を守るために」中止させるべきではなかったと思います。
むしろ、展示を続けて、たくさんの人の意見を聞くべきであったと思います。
そうさせることが責任者である津田氏の役割です。
表現者の表現の自由を切り捨てるのは反対です。
ガソリン携行缶を持ってお邪魔するなんて脅迫が来たのであれば、きちんと警察に連絡し、犯人を捕まえてもらう必要があります。
それが表現の自由を守るというものです。
今回の津田氏の対応は、自分で表現を不自由なものにしてしまいました。
その責任は大きいと思います。
こんな例を認めてしまったらいけません。
「東京オリンピックにガソリン携行缶を持ってお邪魔する」って言われたら東京オリンピックを中止するんでしょうか?
みなさんも考えてみるべきだと思います。
表現の自由が無制限なんなら、チビクロサンボもエロ規制もナチスも制限するなや!
— いいな (@iina_kobe) August 5, 2019