女系天皇?女性天皇?何が問題?いまさら聞けない天皇家の跡継ぎのおはなし

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女系天皇?女性天皇?何が問題?いまさら聞けない天皇家の跡継ぎのおはなし

2020年8月23日、河野防衛相が女系天皇容認論を展開し、話題となりました。

河野防衛相が女系天皇容認論 次の天皇「内親王のお子さまも」
将来の首相候補の一人に数えられる河野太郎防衛相は23日夜、インターネット動画サイトのライブ配信で皇位継承のあり方について「1000年以上続く男系が続くなら男系がいい」と断った上で、女系天皇の容認も検討すべきだとの考えを示した。

 河野氏は、現在の皇室の状況に言及し「男子のお世継ぎがいなくなったときにどうするのか、考えておく必要はある」と強調。
かつては側室制度があったが「この21世紀になってそうはいかない」とも述べた。(略)

このエントリでは、そもそも天皇って何する人なの?っていう根本的な問題から女系天皇論について書いていきたいと思います。

Contents

天皇とは?

神道の神主の最高責任者

日本国憲法において天皇は、第1章 天皇という条項に、第1条~第8条にわたって規定されております。

第1条
天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく

第2条
皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
(略)
第8条
皇室に財産をゆずり渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基づかなければならない。

これを読んだだけではピンとこないですよね。

要するに天皇は、

日本国および日本国民統合の象徴たる地位、または当該地位にある個人で、世襲制で、国政には関われず、いろいろな認証をしたり儀式をしたりする人。

です。

現在の日本においては、天皇は国民の象徴なだけです。
第二次世界大戦後にアメリカによって政治に関われないように権力を奪われました
なので、明治時代のように国家元首でもないですし、昔のような権力者ではありません

そして、ここが重要かつ、ほとんどの国民に知られていないことなんですが、天皇家は、神道の神主の最高責任者です。

そもそも天皇家のルーツはなんなのでしょうか?

天皇家のルーツ

天皇家は古代の日本からずーっと続いている家系です。
宮内庁の天皇系図

第1代の神武(じんむ)天皇が即位した年を皇紀元年(西暦紀元前660年)として、令和の徳仁天皇で第126代目となります。
令和2年の2020年は皇紀2679年になります。

まあ、諸説はあるんですが、少なくとも西暦507年に即位した第26代の継体(けいたい)天皇からは実在する天皇としての記録が残っています。
少なくとも、1500年は記録が残って続いている家系ということです。

私たち現代に生きている人も古代からず~っと続いてきたから存在しているわけですが、ほとんどの家系においては4代前くらいから記録が途切れていたりします。
でも、天皇家は100代は記録有りで続いているんですね。
これだけ記録が残っているのは、世界的にみてもこの家系だけです。

男系と女系の違い

この天皇の家系は、面白いことに、ず~っと男系で継続されてきているようです。

女系となったりすると、この系統が失われます。
そうなると、天皇家自体の存在が危ぶまれ、最終的には日本国民の象徴の存在が揺らぎ、日本国の存続する意味がなくなる。。。みたいな壮大な話となってしまいます。。。
まあ、貴重な系統を維持しよう。象徴を守ろう。ってことですね。
安易にここでこの系統を途絶えさせて、だれが責任とるのか?って話になってきます。
ここらへんは日本人としての精神的な話なので、日本が嫌いな人もたくさんいますし、そもそもなにが問題なのかすら理解してない人もたくさんいますから、賛否が分かれるのでしょう。

男系とは何か?

男系とは、男の遺伝子が続いている系統っていう意味です。
男の遺伝子っていうのは、Y染色体の事です。
第1代の神武(じんむ)天皇のY染色体が、第二代の男の綏靖(すいぜい)天皇に受け継がれ、綏靖天皇のY染色体が安寧(あんねい)天皇に引き継がれ・・・っていう具合にY染色体が引き継がれている状態のことを言います。

女性の子供が生まれた場合、その女性にはY染色体ではなく、男の持つX染色体と、母親の持つX染色体が遺伝します
そうなると、その子は男系からうまれた女性なので男系のX染色体をもっているので男系なのですが、次の代ではそのY染色体の系統が維持できなくなります
なので、男系から生まれた女性は一代限りの男系の女性ということになります。

今でいう愛子内親王が男系の女性ですね。

まあ、Y染色体が発見されたのは1905年くらいでつい最近の事ですから、昔の人はどういう理由でY染色体を引き継いでいたのかは謎ですが、昔は男社会ということもあり、男の遺伝子を引き継ぐには、物理的にたくさんの子供を作れる男が有意だったのでしょう。
ちなみに、馬のサラブレッドでも、オスの系統が維持されることが多いです。

女系とは何か?

女系とは、男系とは逆で、女性が女性を産み、その女性がさらに女性を産みっていう具合にミトコンドリアが引き継がれている状態のことを言います。

Y染色体は女性には無いですが、ミトコンドリアは、女性の卵子にあるものが必ず使われるため(精子のミトコンドリアは引き継がれない)、女性から女性にしか伝わりません。
※稀に男性のミトコンドリアの「遺伝子」が遺伝することもあるかもしれません。 Mitochondrial DNA can be inherited from fathers, not just mothers

女性が男性を産んだとしても、その男性の体には女親のミトコンドリアが存在します。
しかし、その男性の精子のミトコンドリアは、次の世代には引き継がれないため、女系はそこで終了し、母親となった女性の系統が新たな女系となります。

女性天皇とは?

Y染色体は女性には存在しないため、男系で維持されてきた天皇家には女系の天皇は存在しません。
しかしながら、女性天皇は存在します

この女性天皇は、男系から生まれた女性でして、一代限りの男系女性としての天皇でしかありません。
第33代の推古天皇が有名ですね。
彼女が天皇になった理由は、次々と男系の男性天皇が死んだり暗殺されたりしたためです。
推古天皇の死後は、敏達天皇の第一皇子である押坂彦人大兄皇子の子供の男系の舒明(じょめい)天皇が第34代の天皇となっております。

女性天皇は存在しても、女性天皇の子供(女系)が女系天皇となった歴史はありません

現在でいう愛子内親王が男系女性となりますが、愛子内親王が天皇となった場合、その子供は、男系ではない(Y染色体が受け継がれていない)ため、天皇にはなれません。

現在の継承者は?


現在の皇位継承者は、
第1位 秋篠宮文仁親王 弟 / 上皇明仁第2皇男子
第2位 悠仁親王 甥 / 秋篠宮文仁親王第1男子
第3位 常陸宮正仁親王 叔父 / 昭和天皇第2皇男子
となっております。
現実には、年齢から悠仁親王しか男性の子供を作れないと思いますので、将来的には悠仁親王の子供が皇位を継承していくこととなります。

日本の象徴である天皇を一人の男の子に託すのは酷ですよね。
昔は、たくさんの女性と子作りできていたので、たくさんの男性の継承者が生まれたのですが、一夫一婦制となり、天皇もそれに準じてしまっているため、後継者が不足しております。

旧宮家の復活?

現状ではまだ皇位継承者がおられるのですが、もし、この継承者が絶えた場合、旧宮家の復活も視野に入れなければならないでしょう。
旧宮家っていうのは、第二次世界大戦後、1947年(昭和22年)にアメリカによって皇籍を離脱させられた11の宮家の人々で、一応、遺伝子的には昔の天皇のY染色体をもっている人が存在するのです。
現在、天皇家から続く男系男子もいるようなので、跡継ぎがいなくなれば、旧宮家からの天皇はうまれそうですね。
少なくとも、女系天皇(女性天皇ではない)になるのであれば天皇制自体が必要なくなるでしょう


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